平均寿命が年々伸びてきておりますが、無視できないのだ健康寿命です。定義の仕方で少し違ってきますが、通常は重病や寝たきりという障害期間を除いたのが健康寿命で、男女で異なりますが、平均寿命と9年から12年の差があります。生活習慣を変えることで、この健康寿命を延ばすことができるという面もあるため、高血圧予防や糖尿病予防など生活習慣病対策が盛んとなっています。実は、これら生活習慣病対策と同じくらい大事なことが、歯の健康寿命を保つということなのですが、こちらにはなかなか関心が集まっていません。
せいぜい虫歯で歯が傷み、我慢できないとかの現実的な問題が生じたときに、歯科のお世話になるといった具合でしょう。中には、中学以来歯科にはかかったことがないなどと威張っている豪傑もいますが、決して油断できるものではありません。自覚症状がなくても、歯槽膿漏になっていることもありますし、痛みはなくても虫歯になっていることがあります。また、残念なことですが、歯も人間の身体と同じで、年とともにもろくなっていきます。
どこかで聞いたことがあるかと思いますが、固いものを噛んだ瞬間に歯の一部が欠け落ちたというケースも少なくありません。身体の健康を保つためには、食べるものをよく噛み砕くことと言われますが、歯を大事にしておかないと、突然抜けたリ、大部分が欠け落ちたりして、できなくなってしまうことだってあるのです。これらを予防するには、年に一度でもいいから歯科検診を受けることなのです。もちろん虫歯も見つかり、治療が必要になることは目に見えていますが、それでこそ、歯の健康寿命を保てるというものです。